トスカ - プッチーニフェスティバル 2025

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受け取った後は、20:00から21:00まで開放されている劇場の庭園内の「予約された標識のある」エリアでお飲み物をお楽しみいただけます。

開演前にご利用いただけない場合は、最初の休憩時間中に、常に予約エリアでお飲み物をお楽しみいただけます。

 

 

トスカ Tosca


作曲:ジャコモ・プッチーニ

初演:1900年 ローマ、コスタンツィ劇場

台本:ルイージ・イッリカ、ジュゼッペ・ジャコーザ(イタリア語)


あらすじ


第1幕

逃亡した政治犯アンジェロッティが隠れ家を求め、彼の一族が礼拝堂を持つ聖アンドレア・デラ・ヴァレ教会にやってくる。ここには妹のアッタヴァンティ侯爵夫人がやってきて兄の解放を祈っていた。その際彼女は気づかなかったが、画家マリオ・カヴァラドッシが教会の注文で描いているマグダラのマリア像のモデルにしていた。 一族の礼拝堂に隠れるとすぐに堂守が、続いてカヴァラドッシが登場する。堂守は画家が絵筆を洗うのを手伝う。カヴァラドッシはちょっと仕事を休み、ポケットに持っていたメダルを見つめる。このメダルはトスカの肖像が描いてあり、彼は描きつつある肖像の青い目に金髪のモデルと、黒い目に茶色の髪のトスカとを比較して歌う(妙なる調和)。堂守はカヴァラドッシのアリアの間、絵のモデルが礼拝に来る夫人であることに気づき呆れて、「ふざけるなら俗人にして、聖人は敬ってくれよ」と合いの手で歌い、画家に促されて退場する。カヴァラドッシは一人になるが、物音でアンジェロッティのいることに気づく。彼は旧知の画家と知って隠れ場所から出てきて、サンタンジェロ城(ローマ教皇領の牢獄)から逃げ出してきたことを話す。そこへトスカが外から「マリオ!」と呼ぶので、カヴァラドッシは彼に飲み物を与えて隠れるように言い、アンジェロッティは再び礼拝堂に身を隠す。トスカはマリオとその夜遅く会う約束をするため来たのだが、ドアの外から話し声を聴き、カヴァラドッシの落ち着かない態度を見て、嫉妬心から彼が誰か他の女性との密会をしていたと疑う。カヴァラドッシを別荘でのデートに誘う(緑の中の二人の家にいきましょう)が、彼が描いた女性の顔を見てその疑いは確信に変わる。しかし、マリオの説明を聞いてその場は納得し、肖像の眼の色を黒にすることと、夜に会う約束をしてその場を去る。

アンジェロッティが再び現れ、脱出計画を話し合う。カヴァラドッシは彼に自分の別荘の鍵を渡し、アンジェロッティは妹が祭壇に隠していた女性の服を着て脱出するというものだった。その時サンタンジェロ城で砲声が響き、アンジェロッティの逃亡が発覚したことを告げる。彼は急いで逃げ、画家も同行する。

堂守が大勢の少年合唱隊や待者ともに戻ってくる。彼らはナポレオン軍がマレンゴの戦闘に敗れたという誤報を信じ、神に感謝してテ・デウムを歌う。そこへ警視総監スカルピアが副官スポレッタおよび逃亡した囚人を捜査する部下を何人か従えて登場する。聖堂の礼拝堂で、伯爵夫人の扇と空になった籠を見つけ、疑いを抱く。

彼は疑い深く堂守を尋問すると、カヴァラドッシが礼拝堂の鍵を持っていないこと、彼は食事を食べないといっていたことがわかる。そこへ疑い深いトスカが戻ってくる。教会は人で溢れ、枢機卿がテ・デウムの準備をする。スカルピアはトスカの様子を物陰から伺ったあと、彼女に扇を見せて嫉妬心を煽ると、彼女は立腹しその場を去る。スカルピアは部下に彼女のあとをつけるように命じると、トスカに対する恋心を情熱的に歌う。教会ではテ・デウムが始まり、彼もその祈りに和しつつ、目指す男とトスカを二人とも手に入れるのだと歌う。


第2幕

スカルピアが公邸としているファルネーゼ宮殿(現在はフランス大使館として使用)で夕食を取っている。外では戦勝祝賀会の歌声が聞こえる。彼は家来にトスカをリサイタル終了後に呼ぶように行かせる。彼は皮肉交じりにトスカを自らの権力で屈服させるのだと歌う。

スポレッタが拘留したカヴァラドッシとともに登場する。アンジェロッティはからくも逃れたのだった。スカルピアは画家を尋問するが彼は白状しない。そこでカヴァラドッシを別室で拷問にかける。そこに入れ替わりにトスカが登場し、スカルピアに恋人の苦痛のうめきを聞かされると、ついに堪えきれずにアンジェロッティの隠れ場所をしゃべってしまう。画家が部屋から引き戻され、彼女が秘密を漏らしたことを激しく詰る。

そこに伝令が登場し、ナポレオンがマレンゴでオーストリア軍を破っていたことを知らせる。動揺するスカルピア達の面前でカヴァラドッシは勝ち誇って激しく勝利を歌い上げるので牢屋に連行される。 後を追おうとするトスカを、スカルピアが呼びとめる。彼女は賄賂で助命を得ようとするがスカルピアは恋人を自由にする代償として彼女の身体を求める。トスカは絶望し、何故このような過酷な運命を与えたのかと神に助けを求めて祈る(歌に生き、愛に生き)。スポレッタが戻ってきてアンジェロッティが自殺したことを告げ、カヴァラドッシの処遇をたずねる。

トスカが観念したと見たスカルピアは、スポレッタに対しカヴァラドッシの見せかけの処刑を行うよう命令する。パルミエリ伯爵の時と同じだ、と説明するのを意味ありげに聞き、部下は退出する。 トスカはイタリアを出国できるよう、スカルピアに通行証を求める。スカルピアが書類を書いている間、食卓のナイフに気づいたトスカはそれを隠し持つ。書き終えたスカルピアがトスカ、とうとう我が物と迫るところを、トスカはこれがトスカのキッスよといってナイフで胸を刺す。息絶えた彼の手から通行証を奪うと、トスカは信心深く遺体の左右に燭台をおき、十字を切ると遠くの太鼓の音をききつつ去る(彼の前でローマ中が震え上がっていた)。


第3幕

サンタンジェロ城の屋上にある牢屋と処刑場。 冒頭、ホルンのファンファーレに続いて、朝を告げる鐘の音と羊飼いの牧歌が聞こえる。カヴァラドッシは夜明けに行われる処刑を牢屋で待っている。彼は司祭との面会を断り、看守に指輪を与えてトスカに伝言を渡すよう頼む。別れの手紙を書き始めるが、自らの死と恋人との別れを想うと絶望して泣き崩れる(星はきらめき)。トスカが現れ、驚くカヴァラドッシに通行証を見せ、これまでのいきさつを語る。空砲で見せかけの処刑が行われること、恋人の助命を引き換えに身体を要求したスカルピアを、信心深く虫も殺せぬ彼女が刺し殺したことを聞き、カヴァラドッシは彼女の手をとって「おおやさしい手よ」とトスカの愛情と勇気をたたえる(優しく清らかな手)。時間が迫ったことを告げる彼女にカヴァラドッシは君ゆえに死にたくなかったと語りトスカと互いの愛情を歌う(二重唱新しい希望に魂は勝ち誇って)。看守がカヴァラドッシに時が来たことを告げる。 トスカに見送られて刑場に赴くカヴァラドッシに彼女はうまく倒れてねと言葉をかけ彼も劇場のトスカのようにと応じる余裕を見せる。並んだ兵士たちが一斉に発砲し、カヴァラドッシは倒れる。トスカは彼の演技がうまいと一人ほめる。隊長が規則通り剣でとどめを刺すのをスポレッタが制し、一同去る。 兵士たちが去ったのをみてトスカはマリオに近づき、逃げようと声を掛けるが彼は動かない。処刑は本物であった。スカルピアは最初からカヴァラドッシの命を救うつもりなどなかったのだ。パルミエリ伯爵もそのようにして欺かれたのであろう。 トスカは死んで横たわるカヴァラドッシの傍らでスカルピアの計略を悟り、マリオの名を呼んで泣き叫ぶ。そこにスカルピアが殺されていることを知ったスポレッタが兵士と共に駆け寄り、彼女を殺人罪で逮捕しようとするが、彼女は逃れ、サンタンジェロ城の屋上から身を投げる。

プログラムとキャスト

フォトギャラリー

トッレ・デル・ラーゴ

トッレ・デル・ラーゴはトスカーナ州西部の人口約11,000人の町です。マサチウッコーリ湖とティレニア海の間に位置し、ジャコモ・プッチーニは生前この町に居を構えていました。トッレ・デル・ラーゴで行われる、プッチーニ音楽祭はイタリア国内では最も有名なイベントの一つであり、プッチーニの作品だけを上演する世界で唯一の音楽祭です。毎年行われるプッチーニ音楽祭には約40,000人もの聴衆が集まり、屋外舞台はかつて作曲家プッチーニが住み、作曲をしていた邸宅からそれほど離れていません。彼はこの邸宅の近くの礼拝堂に葬られました。

1930年に初めて開催され、予ねてからこのイタリア人作曲家が夢に見ていた「自らのオペラを作曲した湖畔での上演」が叶えられました。プッチーニの死後6年後彼の友人達がマサチウッコーリ湖上に「ラ・ボエーム」の壮大な舞台を設置し、この伝統は今日まで続いています。

プッチーニ生誕150年を迎えた2008年よりプッチーニ音楽祭は新しい屋外劇場で開催されるようになりました。

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