椿姫
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あらすじ
第1幕
ヴィオレッタの住む屋敷。今夜も賑やかなパーティーが開かれており、女主人は来客をもてなしている。そこへアルフレードがガストーネ子爵の紹介でやってきてヴィオレッタに紹介される。歌を1曲歌うよう勧められた彼はいったん辞退するが皆の再度の勧めでグラスを片手に準備をする。一同の沈黙と緊張のなかアルフレードは情熱を込めて歌い、ヴィオレッタが加わってデュエットになる。さらに皆が加わって華やかに歌い上げる(乾杯の歌)。
別室から、ヴィオレッタが用意した舞踏会の音楽が聞こえてくる。皆で行こうとすると、ヴィオレッタがめまいをおこして椅子に座り込む。何でもないからと一人部屋に残った彼女の所にアルフレードが来る。アルフレードはヴィオレッタに、こんな生活をしていてはいけないといい、1年前からあなたを好きだったと告白する(ある日、幸運にも)。ヴィオレッタは最初は軽くあしらうが、彼の真剣さに少し心を動かされる。ヴィオレッタは椿の花を渡して再会を約し、「この花がしおれるころに」という。有頂天になるアルフレードに「もう一度愛しているといってくれますか」とヴィオレッタが尋ねると、「はい、何度でも!」と彼は応ずる。
アルフレードに続き来客が去って一人になったヴィオレッタは物想いにふける。「不思議だわ」(作品を通じ、彼女はこの言葉を各幕で1回、計3回繰り返す)と純情な青年の求愛に心ときめかせている自分の心境をいぶかる。そして、彼こそ今まで待ち望んできた真実の恋の相手ではないかと考える(ああ、そは彼の人か)。しかし、現実に引き戻された彼女は「そんな馬鹿なことをいってはいけない。自分は今の生活から抜け出せる訳が無い。享楽的な人生を楽しむのよ」と自分に言い聞かせる。(花から花へ)彼女の中でアルフレードとの恋愛を肯定するもう一人の自分との葛藤に、千々に乱れる心を表す、コロラトゥーラ唱法を駆使した華やかな曲で幕切れとなる。
第2幕
第1場
パリ郊外のヴィオレッタの屋敷
二人の出会いから数か月が経った。ヴィオレッタは貴族のパトロンとの華やかな生活を捨て、この家でアルフレードと静かに暮らすことを選んだのである。彼女との生活の幸福を語るアルフレード(燃える心を)は、丁度帰宅した召使いから、この家での生活費のためにヴィオレッタが彼女の財産を売却していたことを聞き、気付かなかった自分を恥じるとともに売ったものを取り戻そうとパリに向かう。
そこへヴィオレッタが登場し、彼のパリ行きを聞き(理由は知らない)、いぶかる(2度目の「不思議ね」)。そこにアルフレードの父親ジョルジョ・ジェルモンが突如来訪する。驚きながらも礼儀正しく迎える彼女に、あたりを見回し「息子をたぶらかして、ずいぶんと贅沢な暮らしをしていますな」といきなりなじったため、ヴィオレッタは「私の家で女の私に失礼なことを言わないでください」と毅然と応じ、たじたじとなるジェルモンに秘密を打ち開ける。彼女が自分の財産を息子との生活のために手放しつつあることを知ったジェルモンは非礼を詫びる。アルフレードをどんなにか愛しているかと理由を説明する彼女に対し、ジェルモンは本題を切り出す。息子と別れてくれというのである。駄目ですと即座に断るヴィオレッタに、彼はアルフレードの妹の縁談に差し支えるから、助けて欲しいと迫る(天使のように清らかな娘)。ついに要求を受け入れ、彼女は身を引くことを決心する(お嬢様にお伝え下さい)。しかし単に家を去ってもアルフレードは追いかけてくるだろう。方法は任せて下さいと請合うヴィオレッタに礼を言って、父ジェルモンはいったん去る。
一人になったヴィオレッタは一計を案じ、アルフレードに手紙を書く。彼女はアルフレードと別れて元のパトロンとの生活に戻る、という偽りのメッセージを送ろうとしたのである。そこへアルフレードが帰宅する。彼は父が訪ねていくという手紙を見て、すでに父が来たとは知らずに、ヴィオレッタに大丈夫だなどという。ヴィオレッタは、アルフレードの父が来るなら席を外して庭にいると言いその場を去る。別れ際に彼女は「アルフレード、いつまでも愛しているわ、あなたも私と同じだけ愛して。さようなら」と第1幕の前奏曲の後半の旋律で歌う。アルフレードは彼女の様子を不審に思うが、父親が来ることに動揺しているのだと思い込む。アンニーナが登場し、ヴィオレッタが急遽出かけたこと、手紙を預かったことを告げる。不安にかられつつ手紙を読み、アルフレードは自分が裏切られたと思い込んで激怒する。そこに父ジェルモンが再登場して、息子を慰め、故郷のプロヴァンスに帰ろうとなだめる(プロヴァンスの海と陸)。しかし息子は自分の受けた恥辱を濯ぐのだといい、パリに向かう。
第2場
パリ市内のフローラの屋敷
相変わらず貴族と愛人たちが戯れあう日々である。丁度仮面舞踏会が開かれている。フローラとドビニー侯爵、グランヴィル医師らは、アルフレードとヴィオレッタが別れたという噂話をしている。ジプシーの占い師やマタドールなどの仮装の後、アルフレードが登場、彼らはカードの賭けを始める。そこにドゥフォール男爵にエスコートされたヴィオレッタが登場、ドゥフォールはアルフレードを避けるようヴィオレッタに指示する。アルフレードはつきまくり、ヴィオレッタへの皮肉を言う。それに激高したドゥフォールも賭けに参加するが、ドゥフォールはアルフレードに大負けする。そこに夕食の準備ができ、一同退場する。アルフレードとドゥフォールも後ほどの再戦を約束して退場する。アルフレードの身を案じたヴィオレッタは彼を呼び出し、自分のことなど忘れ、逃げて欲しいと訴える。それに対してアルフレードは復縁を迫るが、ジェルモンとの約束で真意を言えないヴィオレッタはドゥフォールを愛していると言ってしまう。それに激高したアルフレードは皆を呼び出し、これで借りは返したと叫んで先程賭けで得た札束をヴィオレッタに投げ付ける。自分の真意が伝わらず、皆の面前で侮辱された彼女は気を失う。一同がアルフレードを非難しているところに父ジェルモンが現れ、息子の行動を諌める。自分のやったことを恥じるアルフレードと、真相を言えない父ジェルモンの独白、アルフレードを思いやるヴィオレッタの独白、ヴィオレッタを思いやる皆の心境をうたい、ドゥフォールはアルフレードに決闘を申し込んで第2幕を終わる。
第3幕
パリのヴィオレッタの屋敷
数か月が経った。アルフレードは男爵と決闘して勝ち、男爵は傷ついたが快方に向かっている。国外に出たアルフレードに父親は手紙を書いてヴィオレッタとの約束を告白し、交際を許すことを伝えてヴィオレッタの元にもどるよう促しており、そのことをヴィオレッタにも手紙を書いていた。しかし、皮肉なことにヴィオレッタの生命は尽きかけていた。持病の肺結核が進行していたのである。
幕が上がると、ヴィオレッタがベッドに寝ている。彼女はアルフレードの帰りを今か今かと待ちわびている。何度となく読んだジョルジョからの手紙をもう一度読む(ここは歌わずにほとんど朗読する)。読み終わった彼女は一言「もう遅いわ!」と叫び、過ぎた日を思って歌う(過ぎし日よ、さようなら)。「ああ、もう全ておしまい」と絶望的に歌い終わると、外でカーニバルの行進の歌声が聴こえる。
医師がやってきてヴィオレッタを診察し励ますが、アンニーナにはもう長くないことを告げる。そこにとうとうアルフレードが戻ってくる。再会を喜ぶ二人は、パリを出て田舎で二人楽しく暮らそうと語り会う(パリを離れて)。しかし、死期の迫ったヴィオレッタは倒れ臥す。あなたに会えた今、死にたくないとヴィオレッタは神に訴える。そこに医師や父ジェルモンが現れるが、どうすることもできない。ヴィオレッタはアルフレードに自分の肖像を託し、いつか良い女性が現れてあなたに恋したらこれを渡して欲しいと頼む。
彼女は「不思議だわ、新しい力がわいてくるよう」といいながらこと切れ、一同が泣き伏すなかで幕となる。
プログラムとキャスト
所要時間:約2時間45分
音楽:ジュゼッペ・ヴェルディ
言語:イタリア語
字幕:英語
演出・セットデザイン - ヒューゴ・デ・アナ
アレーナ・ディ・ヴェローナ
アレーナ・ディ・ヴェローナ(Arena di Verona)はイタリア・ヴェローナにある古代ローマ時代の屋外闘技場跡地。現在は夏期の屋外オペラ公演によって有名である。
建築
"Arena"とはラテン語で「砂」を意味し、これは闘技あるいは演劇などの催される平土間部分に敷き詰められた砂に由来している。
長径139メートル、短径110メートルの楕円形のこの闘技場はアウグストゥスの治世(紀元前27年 - 紀元14年)の末期か、あるいは遅くとも紀元後30年頃完成したと考えられているが正確な日時は特定されていない。もともとはローマ時代の都市を防御していた壁の外側に位置していたが、市域の移動に伴い、現在ではヴェローナ市街地のほぼ中心に位置している。観客席は44段の大理石製で、収容人数は約25,000人であったとされている。
外観は2階建てのアーチ(あるいはアルコーブ)である。創建当初はこのさらに外周に大理石造り、3階構造のアーチをもつ外壁が存在したが、1117年の地震で大部分が倒壊、僅かにその遺構を北西部に留めるのみである。
屋外オペラ・フェスティバル
1913年、折からのジュゼッペ・ヴェルディ生誕100年を記念して野外オペラ・フェスティバルの企画がなされた。仕掛人はオペラ興行師のオットーネ・ロヴァート、並びに名テノール歌手、ジョヴァンニ・ゼナテッロとそのパートナーでこれまた著名なメゾソプラノ歌手、マリア・ゲイである。観客にジャコモ・プッチーニ、ピエトロ・マスカーニ、リッカルド・ザンドナーイ、ルイージ・イルリカらを迎え、アレーナはヴェルディ『アイーダ』によりオペラ劇場として再出発した。以降、戦争による1915年-1918年および1940年-1945年の休止期を除き、世界最大規模の(定期)屋外オペラ会場としてアレーナは利用されてきている。
アレーナは音響的にも優れており、バックスタンド席でステージ上の息遣いが聞こえるほどである。その巨大な舞台と、古代ローマ時代の大理石遺構の醸し出す独特の雰囲気には、通常のオペラハウスとは違った魅力がある。出場する歌手・指揮者・演出家も当代最高レベルのもので、たとえば、マリア・カラスが1947年のイタリア・デビューをこのアレーナ・ディ・ヴェローナで飾ったことはよく知られているほか、ヴェルディ・プッチーニなどを得意とするスピント系のスター歌手で、ここで歌った経験のない人はほとんど考えられない。
スペクタクル的で観光客にも親しみ深い名オペラ、例えばヴェルディ『アイーダ』(2009年までに50シーズン、549公演)、『ナブッコ』(18シーズン、166公演)、ビゼー『カルメン』(21シーズン、203公演)、プッチーニ『トゥーランドット』(18シーズン、115公演)などが多く採り上げられている。『アイーダ』では舞台上にナイル河に見立てた水路を構築、歌手をボートに乗せて演技させる、あるいは「凱旋の場」で象を登場させる等、視覚的に楽しませる演出が多い。近年ではモーリス・ベジャールとその配下の20世紀バレエ団を招いてのバレエ公演などにも積極的である。
オペラ公演は気候の温和な6月下旬に始まり、8月一杯まで続くのが通例である。2009年シーズンの場合、6月19日から8月30日までの間に全50公演が予定されている。
通常公演では約16,000人までの観客を収容できる。なお、8月の観客席はかなりの暑さとなることがある。雨天など悪天候時には公演は中止されるが、第1幕終了後の以降のキャンセルに際してはチケットの返金はなされない。
2013年9月17日から19日には、ベローナ劇場100周年を記念して東京ドームで『アイーダ』を上演する予定だったが、予算の高騰とチケット売れ行きの低迷により中止となった。
ヴェローナへのアクセス
バスで
市内中心部は周辺の町や村だけでなく、ガルダ湖にリンクされ、公共交通機関のバスサービスによって、駅の真向かいに位置し、バスステーションにアクセスすることができる(バスは青色である)(APTVサービス)
電車
ヴェネツィアラインとBrennero - - ローマ線主要鉄道駅は、ミラノの両方の交差点ですVERONAポルタ·ヌオーヴァ、です。
一日を通してイタリアの北にあるすべての主要鉄道駅から直通列車と都市間の列車があります。
旅の時間:パドヴァ40分から。ヴィチェンツァ、30分〜。ヴェネツィア1時間半から。ミラノ2時間〜ローマ5時間である。
市バスは市内中心部への鉄道駅から採取し、ブラ広場、アレーナ円形劇場が発見された中央広場に到着することができます。
バス番号11、12、13、14、72及び73である。
飛行機で
ヴィッラフランカヴェローナの国際空港カトゥッロは、市内中心部の約10キロ南西に位置しています。
06.10から23.30で約20分毎に、空港からのシャトルバスサービスがあります。
空港バスターミナルには、ポルタ·ヌオーヴァ駅の外にある。
ヴェローナから約52キロに位置していブレシアモンティキアーリ空港は、また午前中と夕方に1日2回、約動作するシャトルバスでヴェローナポルタ·ヌオーヴァ駅にリンクされている。ここでもバスターミナルは、ポルタ·ヌオーヴァ駅の外にある。
よくある質問
アレーナ ディ ヴェローナ オペラ フェスティバルへの訪問を計画している方からのよくある質問への回答
チケットをキャンセルまたは変更できますか?
購入後は、チケットの払い戻しや別の日付および/またはセクターへの交換はできません。
イベント前のチケットの払い戻しは一切行われません。
悪天候の場合はどうなりますか?
天候により公演が予定どおりに開催できない場合、アレーナ ディ ヴェローナ財団は開始を最大 150 分延期することがあります。公演が開始後に中止された場合、観客はチケット代金の払い戻しを受ける権利はありません。詳細については、ここをクリックしてください。
私は障害者です、または同伴者は障害者です。この場合、チケット代金の割引は予定されていますか?
障害者の観客へのアクセスに関するすべての情報については、こちらの専用ページを参照することをお勧めします。
チケットを印刷できません。電子形式で提示できますか?
チケットを印刷する必要はありません。スマートフォンでチケットを提示して入場することもできます。
公演日以降に他のチャネルを通じて提出された請求書リクエスト、または現在開催中のフェスティバルに関連しない請求書リクエストは考慮されず、自動的にキャンセルされます。
子供をオペラに連れて行きたいのですが、何歳から入場できますか?家族向けの割引はありますか?
子供は4歳からアリーナに入場できます。家族専用のパッケージは予定されていませんが、Arena young専用のWebページをご覧ください。
教師用の「carta docente」を使用してショーのチケットを購入することはできますか?
はい。すべての情報はここにあります。
何時に到着すればよいですか?
入場口の適切な管理を確保し、遅延を回避するために、観客はショーの開始の少なくとも1時間前にアリーナに到着する必要があります。
ゲートはショーの開始の2時間前に開きます。
ショーの入場には特定の服装規定が必要ですか?
服装規定は特にありません。
スタンド席ではスマートな服装が望ましく、男性はショートパンツ、タンクトップ/ベスト、トングサンダルは禁止されています。
クロークサービスはありますか?
いいえ、クロークサービスはありません。
オペラの台本はチケット代に含まれていますか?
いいえ、ただしショー開始前にゲート10のアリーナショップで購入できます
小さなバックパック、傘、クッションを持ち込んでもよいですか?
はい、小さなバックパックと小さな/折りたたみ傘 (先の尖っていないもの) を持って入場できます。一方、ケース、トロリーケース、バッグ、バックパック、その他のかさばる容器 (17リットル以上) を持ち込むことは禁止されています。
石段に座る場合は、自宅からクッションを持ち込むか、アリーナの会場スタッフから購入することができます。
食べ物や飲み物を持ち込むことはできますか?
アリーナに食べ物や飲み物を持ち込むことはできません。0.5 リットルを超えるプラスチックボトル、その他のボトル、容器、ガラス/プラスチック製の物体、および自分自身や他人に危害を及ぼす可能性のあるその他の鈍器は持ち込み禁止です。
カメラを持ち込むことはできますか?
いいえ、アリーナにビデオカメラ、プロ用またはセミプロ用のカメラ、三脚、楽器を持ち込むことは禁止されています。
2023 年 10 月 11 日に更新